「地域新交通システム向けソリューション、各社の展示会出展が相次ぐ
最近開催された展示会では、地域の新交通のためのITシステムの出展が目を引く。今年2月に赤字路線バスの撤退が自由化され、過疎地では従来の路線バスに代わる新しい公共交通システムの整備が急務となっている。都市部についても、交通量の増加による渋滞や環境悪化の解決に向け、さまざまな手段で交通需要を調整するTDM(交通需要マネジメント)施策やLRT(低床、高速の次世代型路面電車)など、新交通システムの導入が全国の自治体に注目されている。地域の新交通向けITシステムの出展には、このような背景がある。
NTT東日本は「デマンド交通システム」を「ビジネスショウ 2002 TOKYO」(5月21日〜24日、東京ビッグサイト)に出展した。赤字路線バスが廃止された後、自治体が路線バスの運営を引き継ぐのは、財政上難しい場合が多い。しかし、地元のタクシー会社や自治体の小型乗合自動車で、利用者を自宅から目的地まで送迎するという交通システムなら、路線バスより低コストで運営可能。高齢者でも楽に利用できる。出展されたシステムは、CTIとGISを活用し、利用者からの予約受付業務や車両位置表示、利用者統計の管理などを行うというものである。過疎地だけでなく、都市の新交通システムとしても利用できる。
TDMやLRT導入に伴う交通計画に使用する交通流シミュレータの出展もあった。これは信号の変化、路肩駐車、歩行者の動き、LRTなど自動車以外の交通機関の影響といった多様な事象による複雑な相互作用をパソコンで詳細にシミュレートするシステム。交通量を定量的に予測するだけでなく、2次元や3次元のアニメーションで再現することもできる。ユーデック(株)は広域交通マイクロシミュレータ「WATSim(ワットシム)」を「自治体総合フェア」(5月22日〜24日、東京ビッグサイト)と「パーキング・ジャパン2002」(5月29〜30日、同)に出展。日立エンジニアリング(株)は交通流シミュレーションシステム「TRAFFICSS」をパーキング・ジャパンに出展した。
本誌は次号で、自治体、ベンダーのこのような動きに対応し、地域の新交通システムにおけるIT活用の実体、可能性をまとめた調査記事を掲載する予定である。
ソニーが高精細・高コントラストのディスプレイデバイスを技術開発
ソニー(株)は6月11日、「Grating Light Valve」と呼ぶプロジェクターやプロジェクションテレビ向けのディスプレイデバイスを開発し、2年以内にデバイスエンジンとして供給を開始すると発表した。
この方式はレーザー光源を利用するもので、基本開発者はスタンフォード大学のデビット・ブルーム教授。1990年代初めに原理を考え出し、その後シリコンライトマシンズ社を設立して実用化を目指してきたもので、ソニーと2000年7月に独占的な技術ライセンス契約を結んだ。ソニーはその後、デバイス開発をはじめ、製造に必要なシリコンマイクロマシン技術(MEMS技術)やレーザー光源などの開発を独自で進めてきた。
この「Grating Light Valve(グレーティング・ライト・バルブ/GLV)」方式なるものは、光変調器として「回折格子」を使用する反射型のものである。光源には、レーザーの赤、緑、青を使い、ブラウン管の2倍以上の色再現性を持ち、コントラストもブラウン管を凌ぐ3000:1という高い数字を示す。また、解像度もHD映像の垂直画素数と同じ1080画素分を形成するもので、HD映像をフルに投映できるという高画質を備える。
このデバイスは、MEMS技術で製造されたリボン状の光回折素子が、シリコン基板上に1列に配置され、このリボンを電気信号で微細に動かし、その動く量をコントロールして画像の明暗を生み出すという原理である。この原理では、遮蔽板で反射して光を通さない状態を黒とし、回折光を通した場合を白としている。
GLVディスプレイは、RGBレーザー光に対応したGLVデバイスにスリット状に照射し、1080画素の1次元像を走査ミラーで水平方向に1920画素分を走査することで、フルHD映像を投映できる能力を持つ。
厚さ1μm以下のシートデバイスを実現する薄膜回路形成技術
松下電器
松下電器産業(株)は、コンデンサや抵抗などの回路デバイス機能を、基材となる有機フィルム上に直接形成する薄膜回路形成技術を開発した。この機能薄膜は1μm以下(従来のチップ部品の約1/100)の厚さで自由に曲げることができ、積層することで多機能化が図れる。限られたスペースへのデバイス設置が可能になるため、電子機器の薄型、高機能化を実現できる。10月より単層型のサンプル供給を始め、来年度中に多層型を商品化する計画。
●松下電器産業 生産技術本部企画グループ
TEL:06-6905-4853
FAX:06-6905-4100
有機LEDディスプレイ評価用キット発表
コダック
米イーストマン・コダック社はアクティブマトリックス型有機LEDディスプレイ評価用キット「コダック ディスプレイAM550L評価用キット」の発売を発表した(5月20日)。評価用キットは、パネル本体「AM550L」(2.16型)、インターフェースボード、ドライバーソフト、接続ケーブル、使用説明書で構成されており、生産はコダック社と三洋電機(株)の合弁会社、(株)エスケイ・ディスプレイが行う。米国での価格は5,200ドル、日本での発売価格、発売時期は未定。
●コダック 広報室
TEL:03-5683-4860
FAX:03-5683-4859
E-mail:JPN-PR@knotes.kodak.com
携帯電話向け有機ELディスプレイパネル供給
東北パイオニア
5月24日より新発売されたiモード対応携帯電話ムーバF504iのサブディスプレイに、東北パイオニア(株)製の携帯電話向け有機ELディスプレイパネルが装着された。電話着信時やメール受信時の情報などが表示される。今回供給された有機ELパネルは、パッシブタイプ(自発光型)の4色エリアカラーで、パイオニア(株)が技術開発し、東北パイオニアで量産化したもの。携帯電話機用としては、2000年1月に米国モトローラ社にすでに出荷しているが、国内向けとしては今回が初めてとなる。
●東北パイオニア 広報部
TEL:023-654-9198
USB新規格対応チップ開発、今秋量産化へ
セイコーエプソン
セイコーエプソン(株)は、パソコンを介さずに周辺機器を相互接続できるUSBの新規格、USB On-The-Go(OTG)の機能を、国内で初めてワンチップに集積したコントローラLSI「S1R72005」を開発した。このチップを搭載、接続した機器同士では、最高12Mbpsの転送速度でデータのやりとりが可能。LSIを搭載する製品として、携帯電話機、デジタルカメラ、デジタルムービー、PDA、ストレージ(外部記憶装置)、プリンタ等を想定している。2002年9月から量産出荷開始予定(サンプル価格1,500円)で、当初は月産10万個、12月までに50万個を出荷目標としている。
●セイコーエプソン
http://www.epson.co.jp/osirase/2002/020529.htm
新商品開発で味追求
マクドナルド
高性能サービスのためにIT戦略を推進している日本マクドナルド(株)だが、「マックをもっと楽しもう」をテーマに新商品開発にも力を入れている。その第1弾として、現在500店舗で販売し好評のプレミアムコーヒーを、トラディショナル店を中心に1,500店舗に拡大販売する。続く第2弾では、健康面とカフェタイムの充実を図った商品の拡大販売を行うと発表した。メニューはマクドナルドのニューブランド「マックトーキョー」から、シェイカーサラダ、具だくさんスープ、スイーツメニューとしてプチパンやマックロール、マックスコーンなど、19都府県2,800店舗で販売される。メニューは状況に応じて入れ替え、お客様のニーズに合った商品を提供していく方針。
●日本マクドナルド 広報・IR部
TEL:03-3345-8223
『スターウォーズ:エピソード2』、世界94カ所のDLPシネマで上映
米テキサス・インスツルメンツ(TI)は、7月13日公開の『スターウォーズ:エピソード2クローンの攻撃』が全世界94カ所のDLPデジタルシネマ館で上映されると発表した。1999年6月に公開された初の本格デジタルシネマである『スターウォーズ:エピソード1ファントム・メナス』はDLPプロジェクターで上映されて話題を集めたが、今回は前作よりもデジタル技術をフル活用した作品。撮影では一切フィルムを使用せず、ソニーのHDCAM24pのカメラを使い、フルデジタル技術で制作・編集された。
TIが開発してきたデジタルシネマ用のDLPプロジェクターは、これまでに5年間以上の時間と、ハリウッドなどの映画業界と協力を得て開発を進めてきたもので、日本でもDLPシネマプロジェクターはおよそ10台が稼動している。
パルコと松下電器がデジタルシネマで協力
パルコと松下電器が協力し、デジタルシネマで市場を開拓するため、デジタルプロジェクター(DLP)の設置と、第1弾のデジタルシネマ作品『パルコフィクション』の制作から配給までのコラボレーションを行うと発表した。
パルコが展開する独立系単館劇場「シネクイント」(渋谷パルコパート3)に、松下電器が開発したDLPプロジェクター「LIGHTIA9610J」と、イメージ用ハードディスクプレーヤーのQuVIS社「QuBit」を設置し、デジタルシネマの常設環境を用意した。
また、デジタルシネマ作品として、パルコとアーティストフィルムが共同配給作品『パルコフィクション』(監督:矢口史靖/鈴木卓爾)を制作した。この作品は、渋谷パルコを舞台にした短編5話で構成されるオムニバス映画で、制作には松下電器のDVCPRO
HD 720pの「バリカム」が使われた。
今回のコラボレーションのねらいについて、松下電器産業(株)eネット事業本部の米村知晃・eサービス・コンテンツ開発グループプロデューサーは「デジタルシネマの発展には、劇場側の意見が大事です。デジタル機材に関する最新情報を知っていただくことはもちろんですが、今後の作品の潮流がどうなっていくのか、そこを交換し、互いのノウハウで活性化していきたい」と話す。シネクイントは単館経営としてユニークで、とくにレイトショーに重点を置き、新しい試みに挑戦している。
同じくプロデューサーの座間知晃氏は「デジタルシネマ用のプロジェクターなどを用意したことで、いつでもデジタルシネマ作品を上映できるわけです。デジタルシネマ用の作品がないといわれる中で、その突破口を切り開きたい」と意欲を語る。
今回のパルコと松下電器の協力関係で、「デジタルシネマの新しい潮流」がどう生まれていくのか、大いに期待したい。なお、デジタルシネマ作品『パルコフィクション』は7月20日から、シネクイントでレイトショー公開される。
障害者も運転できるクルマ社会を目指して当事者がイベント
「第2回福祉車両の普及促進と運転環境改善のための集い〜みんなのくるま2002」が、6月2日(日)に埼玉県所沢市で開催された。
障害を持つ人は、公共交通機関だけでは移動に不便が多く、ドアtoドアで移動できる自動車を一般の人以上に必要としている。自動車自体は、上肢のみ、下肢のみ、あるいはジョイスティック1本で運転できるように改造可能だ。しかし、自分で運転するには、運転免許などの制度上の制約や高額の改造費など、いくつかの困難を乗り越えなければならず、あきらめざるを得ないケースもある。
イベントは、現状を広く知ってもらい、より多くの障害者が自動車を運転できる社会を目指すもので、去年に続いて2回目。主催者の財団法人いしずえ(サリドマイド福祉センター)をはじめとする障害当事者・支援者が集まり、自動車メーカーも協力して開催された。
午前中の第1部は、まず障害を持つドライバーが体験談を披露した。幼い息子の手を引けなかったサリドマイド被害者の中川恵美子さんは、子連れで外出するときの安全のために車を求めたという。頸椎損傷の小宮山優さんは、「体温調整の利かない人にとって、冷暖房を自由に調整できる自分の車は、軽装で移動できる唯一の手段」と訴えた。相川宏光さんは、日本で無理といわれた運転を米国で実現して、改造車とともに帰国した体験を披露し、日本の運転判定の仕方に疑問をぶつけた。
続いて行われたパネルディスカッションでは、交通安全と障害者の社会参加の両立を掲げた道路交通法の一部改正が6月1日に施行されたことを受けて、制度上の問題を議論。まだまだ課題が多いことが明らかにされた。
午後の第2部は体験試乗会。自動車メーカー各社の福祉車両の他、前出・相川さんや本誌に登場いただいたこともある貝谷嘉洋さん(日本バリアフリー協会)などの個人の改造車も登場。「こういう車が普通に走っているようになったらいいね」との声が聞かれた。
徴収額前年比減も、着メロ収入は好調
JASRAC
(社)日本音楽著作権協会(JASRAC)は、平成13年度の事業収支を公表した。使用料等徴収額は総計約1,052億8,000万円。前年度比1.0%減(10億4,000万円)、戦後では初めて前年度徴収額を下回った。部門別ではCD等の録音部門での徴収額が減少したが、複合(ネット配信等)部門は好調で、とくに携帯電話の着メロ使用料は約38億円、前年度の約3倍の伸びを記録した。JASRACではネット配信事業者との連携を深めるとともに、監視、法的措置を含めた違法配信への対策強化に乗り出す。
●日本音楽著作権協会
http://www.jasrac.or.jp/
DXアンテナが事務所移転
DXアンテナ(株)は新体制に伴い、一部の事務所を移転した。新住所は下記の通り。
●岡崎営業所
※豊橋営業所が改称し、移転。
〒444-2135 愛知県岡崎市大門3-7-1
TEL:0564-27-1516
FAX:0564-27-1517
●近畿圏営業本部大阪営業所
〒532-0011 大阪市淀川区西中島7-4-17 新大阪上野東洋ビル8F
〔営業課〕
TEL:06-6304-5651(代)
FAX:06-6304-5652
〔ケーブルテレビ課〕
TEL:06-6304-5658(代)
FAX:06-6304-5652
●デルカテック事業部大阪営業所
〒532-0011 大阪市淀川区西中島7-4-17 新大阪上野東洋ビル8F
TEL:06-6885-7230(代)
FAX:06-6885-7237
「シンクレイヤ」に社名変更
愛知電子
愛知電子(株)が7月1日より、「SYNC-LAYER(シンクレイヤ)」に社名変更した。新社名は「Synchronize」と、コンピュータ間の通信における層を意味する「Layer」を組み合わせた造語。ネットワーク社会のあらゆる層にシンクロナイズし、常に進化し続ける企業でありたいとの思いが込められている。ケーブルネットワーク分野を中心に、今後は自社開発製品だけでなく、システム・インテグレータとして、海外製品、他社連携を含めたシステム提案・構築事業を推進していく。
●シンクレイヤ
http://www.synclayer.co.jp/
災害救助指令センターのシステム構築で提携
日本SGI+ゼンリン
日本SGI(株)と(株)ゼンリンが、防災管理、災害救助指令センターのシステム構築における技術提携を発表した。SGIの大画面可視化ソリューション「Viz
Theater」と、(株)ジオ技術研究所(ゼンリン子会社)の3Dデジタル地図を統合することで、遠隔地からの災害救助支援、情報分析が迅速に行えるシステム開発を目指す。また両社は、「RoboCup」(右下段参照)を支援。大会種目の一つであるRoboCup
Rescue(救助シミュレーション競技)の技術応用により、人間による救助活動が困難な災害現場へのレスキューロボットの派遣、情報集活動によって、現場での断片的な災害救助ではなく、より効果的な救助活動支援が可能になるとみている。
●日本SGI
http://www.sgi.co.jp/
●ゼンリン
http://www.zenrin.co.jp/
作品募集! 「アストロデザインムービーコンテスト THE MOVIE2002」
アストロデザイン(株)が主催する第3回「アストロデザインムービーコンテストTHE MOVIE2002」では作品を募集している。作品のテーマは問わないが、映像美を追求したハイクォリティな映像作品が望ましい。募集作品はCGムービー部門とショートムービー部門がある。優秀作品には制作支援費と副賞が贈呈される。また、受賞作品は「国際放送機器展
InterBEE 2002」のアストロブースにて表彰および上映を行い、「NAB 2003」「IBC 2003」での上映も予定されている。
【募集期間】2002年7月1日〜9月15日
●アストロデザイン 企画部 ムービーコンテスト事務局
TEL:03-5720-6264
FAX:03-5720-6364
「i2 PLANET Road Seminar」開催
i2テクノロジーズ・ジャパン
SCM ソフトの大手であるi2テクノロジーズ・ジャパン(株)(本社:東京都港区/代表取締役社長CEO
横溝陽一)が、大阪と名古屋で本格的なトップ・マネジメントを対象としたセミナー「i2 PLANET Road
Seminar」を開催する。
すでに東京で開催された「i2 PLANET 2002 Tokyo」(4月23〜24日、東京国際フォーラムにて)は、3,958
名が参加した。
開催要領は下記の通り。
【開催期日】
7月10日(大阪)、12日(名古屋)
【開催場所】
大阪:ザ・リッツカールトン
名古屋:ホテルグランコート名古屋
【セミナー内容】
バリューチェーン・マネジメント・ソリューション導入により総資産利益率(ROA)向上を達成した、国内・海外の有力企業の事例を紹介。
<予定企業>キリンビール/鈴鹿富士ゼロックス/独ダイムラー・クライスラー/東芝/日立製作所/富士コカ・コーラボトリング等(会場により異なる)
【参加費】無料
【定 員】大阪300名、名古屋200名
●登録方法および詳細
i2テクノロジーズ・ジャパン
http://www.i2j.co.jp
ロボットのサッカー世界大会「RoboCup 2002」、福岡・釜山で開催
ロボットの国際競技会、「RoboCup 2002福岡/釜山大会」の概要説明会が6月12日、東京・恵比寿で行われた(大会期間は6月19〜25日)。「2050年に完全自律型の人間型ロボットチームで人間のサッカー世界チャンピオンに勝つ」との目標を掲げ、1997年から開始された。6回目を迎える大会には30カ国・地域から193チームが参加。今回は初めて2足歩行ロボットによる競技やロボット展示会が実施される。これらの競技から生み出された技術等は公開され、ロボット開発だけでなく、大規模災害時の救助システムの研究開発等に応用されている。
●http://www.robocup2002.org/japanese/
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