<デジタルナーシングホーム>
最先端ITを活用した
介護専用型老人ホーム

2002年4月号掲載(※記事の抜粋。全文は本誌をお読み下さい
 少子高齢化が本格化する21世紀において、ビジネスのフォーカスは必然的に高齢者となる。いま、松下電器産業(株)の最先端IT技術を導入した介護専用の老人ホーム"サンセール香里園"が注目を集めている。運営は、松下電器産業100%出資会社である松下介護サービス(株)が行っている。開園から1カ月半のサンセール香里園を訪ねた。


デジタルナーシングホーム

 松下電器産業の寮跡地(大阪府寝屋川市)に建てられた介護専用型有料老人ホーム「サンセール香里園」は、都市型でありながら、103室(定員106名)あるどの居室にも陽がサンサンと入る明るい造りになっている。すでに定員の70%の申し込みがあり、今年半ばには満床となる見込みだ。
 サンセール香里園は松下電器の最先端技術をフルに活用。看護婦やヘルパーなどの介護を補完すべくデジタルネットワークやデジタル機器を駆使した「デジタルナーシングホーム」(図-1参照)を実践している。まず、全室LANで結ばれており、室内にはトイレセンサー、離床センサー(ベッドにかかる重量で、人がベットから離れたことを感知。徘徊防止システム)、ケアコールシステムなどを装備。施設の出入り口にはモニタリングシステムを設置し、徘徊防止を行っている。これらすべての管理システムは介護ステーションでチェックでき、迅速な対応ができるようになっている。入居者3名に対して、スタッフ2名がつくが、ハイテクによって介護の補完が図られた分、スタッフはより充実した介護サービスにあたることができる。
 また、各居室にはLANの接続口があり、入居者はインターネットによる通信ができる。ボランティア団体「メロウ倶楽部」によるパソコン教室も開かれており、評判は上々だ。「パソコンというと若い人のモノと思われがちですが、高齢者のレベルは若い人と同じ高さなんですよ」と開園に尽力された小澤邦一・松下介護サービス代表取締役社長。家族や孫、友だちとのメールのやり取りは生活の張りになる。
 老人ホームでは初めて、最先端の音声認識技術を使った「おしゃべりペットロボット」を採用した。開発担当は松下電器くらし環境開発センター。背中のリュックに先進のコンピュータがつまっており、ここから電話回線で外部とも結ばれている。そのため、入居者が寝ている間に家族や友だちから電話がかかってきても、伝言を受け、後ほど再生して聞くことができる。ペットロボットは簡単な会話やボケ防止のための暗算クイズ、園内の行事連絡などができる。

ハイテク機器の情報を
CDカードで管理

 毎日の介護記録や医療情報、健康診断の結果、電子健康モニターの情報、ペットロボとの会話記録、食事状況など、さまざまな健康管理データは、入居者各自が持つCDカード(健康保険証カード)で管理される。このCDカードはICカードの4,000倍の容量を持つ。CDカードのデータは、松下記念病院をはじめとする医療支援体制にある病院や家族とインターネットでやり取りできる。また、最先端医療機器を所有する医療支援体制機関のひとつである「グランソール奈良」では、CT(コンピュータ断層撮影法)やMRI(核磁気共鳴映像法)の診断画像をネットで専門医に送り、より正確な診断を行っている。
 このように最先端のIT技術を活用し、健康寿命の長寿化を目指すサンセール香里園には、全国からの見学者や海外のメディアを含めた取材が多数訪れており、デジタル介護に対する関心の高さをうかがわせる。


(※記事の抜粋。全文は本誌をお読み下さい

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