| 厳しいビジネス環境の中、“ヒマ”なことや、“空いている”ことを、逆にビジネスチャンスに結び付けようとするシステムがある。首都圏・関西圏で駐車場経営、駐車場管理機器の製造・販売を手がけるショウワ電技研(株)(本社:横浜市)がシステム化したビジネスモデル、「ネコの目システム」だ。店舗や施設などの空満情報、サービス内容等、周辺環境により時々刻々変化する最新情報(「今情報」)をリアルタイムに提供することで、今までムダになっていたビジネス資源に陽の目を当て、事業の効率化と消費者・エンドユーザーへのより高いサービス提供を図ろうというもの。「ネコの目システム」とはいったいどういうものなのか。 |
粗利益増30〜200%の集客力
「ネコの目システム」のビジネスモデルを発想したショウワ電技研(株)の永井貞雄・代表取締役は、システム化のきっかけを次のように語る。
「駐車場というのは時間帯などによって空満の差が結構あるものです。これをなんとかしたい。空きが多いときには、たとえば値段を下げて提供すれば、お客さまにとってもうれしいことですし、我々にとっても効率化につながります。では、その情報をどうやって利用者に知らせるのか。そこで考え出したのが『ネコの目システム』です」
周辺状況によって値段やサービスが、ネコの目のように臨機応変に刻々と変わる。これがシステム名の由来だ。
「駐車場では、車の入出庫をセンサーで感知し、一定ラインより空きが多い場合には、無料駐車や割引駐車ができるサービスに自動的に変わります。駐車場近辺への告知は出入り口付近に設置された電子式の「ネコの目看板」で、広範には、NTTドコモのDoPa網を利用した発信装置を開発し、携帯電話の検索サイト「ネコの目.com」で、サービス状況をリアルタイムに告知する仕組みになっています」と、同社営業部長の山村芳雄氏(リプライス(株)営業部長兼務)。ちなみに、看板のネコの目が閉じているときは通常料金、開いているときは割引中だ。このシステムを導入した首都圏及び大阪の約60カ所の駐車場では、導入前に比べ30〜200%の粗利益増があったという。
端末機器の使いやすさが
高い汎用性を実現
この「ネコの目システム」の可能性の高さは、利用範囲が駐車場ビジネスに限られず、さまざまな分野、業種に柔軟に応用できるところにある。「ネコの目.com」のサイト管理や、他業種からの参加募集等のため、同社が2000年4月に設立した子会社リプライス(株)の永井 佑・代表取締役は、汎用性の高さを次のように話してくれた。
「『ネコの目システム』は、料金をいただくサービス業や、施設の混雑状況などのリアルタイム情報が有用な業種すべてに応用できます。たとえばすでにお使いいただいているベーカリーでは、パンの焼き立て情報の提供が客さまに好評で、売上アップにもつながっているようです。多種多様のお客さまに使っていただけるポイントは、なんといっても端末機器の使い勝手のよさです。検索サイトに掲示する情報は、時々の状況によって頻繁に書き換える必要がありますが、当社が開発した卓上型発信装置により、通常は非常に手間がかかり、専門知識が必要なホームページの書き換えが、ボタン操作ひとつで、誰でも簡単に行えます。装置の中身は高度なIT技術の塊ですが、インターフェイスはアナログ的なユーザー本位のものなのです」
サービス拡大のため、今後はアライアンスの強化を図っていきたい、と永井社長。"開いたネコの目"が町なかにどれだけ現れるか、今後の展開が楽しみである。
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