<編集長がズバリ問う BBストリーミングのターゲット(第6回)>
中日ドラゴンズ映像サービス協議会
主催ゲームの全打席を映像クリップで配信


2002年6月号掲載(※記事の抜粋。全文は本誌をお読み下さい
 4月1日から中日ドラゴンズのゲームが有料でブロードバンド映像配信されている。サービス提供者は、中日新聞社と中部日本放送(CBC)、東海テレビ(THK)の3者で組織する「中日ドラゴンズ映像サービス協議会(会長:中日新聞社長・白井文吾、副会長:中部日本放送社長・横山健一、東海テレビ社長・石黒大山)」である。最大500Mbpsの高速サービスも用意されたブロードバンド事業について、協議会のコンテンツ担当である水野弘之・中部日本放送(株)CBCデジタルセンター・デジタル事業推進部部長・プロデューサーに聞いた。
(文:吉井 勇・本誌編集長)


中日新聞、CBC、THK
3者の協議会が事業主体

 サービス名称を「V-Dragons(Vドラゴンズ)」という。頭文字の「V」に込められた思いは何か。「VictoryのVですし、VisualやVideoのVでもあります」と、水野弘之コンテンツ担当は話してくれた。山田ドラゴンズの強力な応援団がデビューしたのである。
 では「中日ドラゴンズ映像サービス協議会」という組織は何か。「中日新聞とCBC、THKの3者が中日ドラゴンズ球団主催の試合を、映像を中心に静止画や文字情報を組み合わせて、ブロードバンドや次世代携帯電話等向けに提供する目的で設立されたもの」と水野氏は説明する。ブロードバンドによるインターネットサービスでは、「自動公衆送信権」という権利処理が必要だが、その権利を持つ中日球団からの独占的提供の受け皿というわけだ。
 自動公衆送信権を得た上での3者の役割は、中日新聞がテキスト情報を提供し、CBCとTHKが映像を用意し、Webコンテンツを編集するものだ。両局が提供する映像情報は、ドラゴンズ主催でテレビ放映する映像の2次使用ということになる。
 協議会はこれらの素材をもとに、Web用のコンテンツの制作と、サイトの運営が具体的な任務である。


サービス内容の特徴
「究極のVOD」を目指す

 具体的なサービスを見てみよう。(http://www.v-dragons.jp
 ドラゴンズの公式戦を、試合の進行に合わせて各打者の全打席の映像を速やかにオンデマンド・ストリーミング配信する「Vドラゴンズ」と、次世代携帯電話にゲームの経過を、映像や静止画に文字情報を組み合わせて提供するサービス。さらにプロ野球解説者による展望・分析、CBC・東海テレビのスポーツアナの応援メッセージ、ドラゴンズの闘いぶりなど、日々のゲームとは異なる「ドラゴンズ映像」を届けるドラゴンズ応援Webマガジン「マンスリーVドラゴンズ」(別途有料)と、3つで構成されている。
 まず「Vドラゴンズ」サービス(デモ画面参照)。トップページは誰でも無料で見ることができるが、映像情報へのボタンをクリックした瞬間から「有料サービス」になる。その内容は、(1)全打席映像配信、(2)イニング・ハイライト、(3)ゲーム・ハイライトの3つで構成される。
 イニングごとに各打者のクリップ映像(20秒前後)を配信するのが全打席映像配信で、終了後もユーザーが自分なりの視点で視聴できる「いわばスコアブックの映像版」(水野コンテンツ担当)というものだ。全打席をイニングごとにまとめて配信するのがイニング・ハイライトで、試合全体を2分程度に編集して配信するのがゲーム・ハイライトである。水野コンテンツ担当は「究極のVODを目指す」と言い切る。
 もう一つの月刊Webマガジンは「ドラゴンズのおいしい情報を刺激的に提供する」(水野コンテンツ担当)ものだ。


56kbsから500kbsまで
ケータイにも提供

 Vドラゴンズは、エンコード帯域として56kbpsのナローなユーザーから、256kbsから500kbsまでが用意されている。「500kbsで見ると本当にきれい。十分に楽しめる画質」と水野コンテンツ担当が太鼓判を押すブロードバンド配信と、KDDIの第3世代ケータイでも配信される。
 ストリーミングのフォーマットは、Vドラゴンズが「ウインドウズ・メディア・テクノロジー(WMT)」で、マンスリーVドラゴンズが「リアル・ビデオ」とに分かれる。その理由は、マンスリーVドラゴンズのサービスはNTT東日本のフレッツオンデマンド(500kbps)で提供されるためにリアルに限定され、サービス開始時は都内のみとなる。Vドラゴンズのサービスは最高で500kbpsをサポートする。それはNTT-MEのCDNと接続するISP加入のフレッツユーザーに提供されるものだ。
 「サービス価格」はいくらか。Vドラゴンズが月額1,000円、マンスリーVドラゴンズも月額1,000円。月2,000円で、山田久志ドラゴンズを優勝へ導くか。ペナントの行方を左右する新しいサービスの登場、とは言い過ぎだろうか。


(※記事の抜粋。全文は本誌をお読み下さい

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