| 気象情報サプライヤー最大手の(株)ウェザーニューズは、全国250のケーブルテレビ局に採用されている。「あなたの気象台」をコンセプトにピンポイント気象情報を提供し、採用実績を伸ばしている同社の強さに迫った。 |
ケーブル局にしかできないサービス
ウェザーニューズはケーブル局向けには、テレビ番組用コンテンツとインターネット用コンテンツ(気象データもしくはHTML形式にした完成物)を提供している。予報から、コンテンツ制作、メディア向けシステム構築、カスタマーサービスまで、すべて社内で行っている。
同社の気象情報は2つの意味で「ピンポイント」である。一つは市区町村単位の予報エリア。もう一つは利用者のニーズだ。
エリアを絞ったピンポイント情報は、多くの気象情報サプライヤーが提供している。ウェザーニューズの真骨頂は、ニーズにピンポイントで応えることにある。例えば、利用者が本当に知りたいのは、「降水確率は何%か」ということではなく、「今日は傘を持っていくべきかどうか」ということだ。そこで同社は、一つの手段として、傘指数、ビール指数、洗濯指数、紫外線指数といった「指数」でわかりやすく答えている。
BSやCSのピンポイント気象情報では対応しきれない地域密着型サービスも、ケーブル局向けに提供している。
例えば台風の時は、防災情報、交通情報などを気象データに組み合わせて提供。また、地域の農業、漁業など業務用の気象情報も提供している。農業なら日照量、降水量、漁業なら海水面温度などが必要だが、このような気象データだけでは、「ニーズのピンポイント情報」ではない。「『気象のデータはこうです。したがってこういう対策をとるのがよろしいと思います』という対応策、打開策を常に盛り込んでいます」(同社販売事業本部課長代理・駒篤志氏)。同社は元々、農業、漁業、流通、自治体防災、外洋航行船舶など業務用気象情報サービスを基幹事業としており、その技術がケーブル局向けの業務用サービスにも活用されている。
24時間対応のカスタマーセンター
このような高度なサービスには、高い情報精度が不可欠である。そのため気象に応じた利用者の対応策、打開策を担当する「リスクコミュニケーター(RC)」、気象データを管理、運営する「パーティーラインセンター(PLC)」、さらに予報精度向上の専門部署などが連携。傘指数など指数情報についても、閾値や表現の方法などのアップデートを繰り返している。
カスタマーサポートの強化も同社の特長である。24時間対応のカスタマーサービスセンターでは、ケーブルテレビ、インターネットなど各顧客メディアのシステムを常に監視し、問題が発生した場合は、深夜でも担当者が迅速に対処している。「"ウェザー・ネバー・スリープ"なのです。当社では『今はちょっと担当者がいない』ということは絶対にありえません」(駒氏)。
ただし、情報の正確さだけではケーブルテレビ利用者を掴むことはできない。そのため同社はテレビ、Webサイトでの表現方法、利用者を引き付ける企画にも注力している。
例えば、生放送による5分間の出演解説番組は、1時間に2回ずつ放送。
リクエスト天気は「今週末の東京ディズニーランドの天気は?」といった視聴者からのリクエストに、キャスターが番組で応じる。番組で放送できなかったリクエストについても、無料で各応募者にFAXやeメールで返答。この高付加価値サービスは、ケーブル局全体の高評価にもつながるだろう。
そのほか、番組内容に応じて、モーションキャプチャーで動かすキャラクターを使った楽しい天気解説を社内のバーチャルスタジオで撮影し、生放送している。
このようなケーブル局向け気象情報サービスのコンテンツは、各ケーブル局ごとに視聴者の属性などに応じてカスタマイズして提供されるが、同社のデータベースを活用した"イージーオーダー"によって低価格化が図られている。料金はパーサブと固定料金の2形態から選択できる。
|
|