<編集長メッセージ「新志脳巧商」>

2002年6月号掲載(※記事全文)

 「本号がお手元に届いたときは、すでにフランス対セネガルのワールドカップ開幕戦は終っている。波乱の幕開けか、順当なすべり出しか、想像するだけでワクワクする。本当に「ジダンの地団駄」があるかも。
 5月9日に「ITソリューションが実現する2002FIFAワールドカップ」をテーマに、朝日新聞主催のセミナーがあった。6月号(前月)で取材した佐佐將行・JAWOC情報通信委員会委員長代行と、澤本昌明・JAWOC情報通信部長の2人も登壇し、舞台裏を話した。
 要点を紹介すると、「FIFAがITに着眼したのはよかったが、それはスポンサー料としてであった。1994年の米大会、1998年の仏大会では組織委員会の裁量で決めることができたが、今回から総本山FIFAの直轄となった。そのせいか、ITの全オフィシャルパートナーが決まったのは昨年6月頃で、その時点で準備に残された時間は1年を切っていた。この与えられた短い期間で、2国間をネットし、24のベニューを結び、なおかつ施設の数が倍になったからといってパソコンやプリンターなどを単純には増やせない。システム開発では北米、アジア、欧州の3大陸をまたぐなど、これまでの大会では経験のない複雑な絡みになった」という話を聞きながら、「FIFAというのは難問奇問を出す試験官のような意地悪なヤツに違いない」と心底思った。FIFAの幹部が集まる会議の議題表記では、「ITソリューション」ではなく、未だに「コンピュータシステム」と書かれているそうだ。
 というFIFAだが、評価できる選択もある。それはFIFAのITディレクターに、仏大会でITを担当したジェラード・グイユ氏をリクルートしたことだ。グイユ氏(1998年7月号の弊誌表紙に登場)はセミナー講演で、「日本と韓国のゴールデンタイムは、欧州では朝の10時頃。多く人が職場にいるから、インターネットが切り札になるはず。だから、ハイライトシーンのストリーミング配信を初めて準備した」と話した。
 ネット・フーリガンたちよ、暴れるな!

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